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大グモ・タランチュラ

不気味な夜の洋館、恐怖の物語

夜のクモは悪魔の使い
迷い込んだそこはクモの巣だらけ、
暖炉にロウソク、そして現れたのは

ギャラリー

「ウルトラQ」ストーリー

第9話 クモ男爵
放映昭和41年(1966年)2月27日
制作No.13 昭和40年(1965年)2月〜3月
視聴率 35.7%

[ストーリー] 灯台に巨大なクモが出現し、職員が襲撃される事件が起こった。その頃、パーティー帰りの万城目たちは道に迷い、一平と友人は探索中に底なし沼へ落ちる。厳冬の中、暖を求めて迷い込んだ古い洋館は、人気がなくクモの巣だらけ。クモ男爵の話をする万城目をよそに、彼らはそこで奇怪な出来事に遭遇し、命からがら脱出する・・・。夜の洋館を舞台にした恐怖ドラマ。

ウルトラQ第9話 クモ男爵

[寸評] 怖い話の多い「ウルトラQ」ですが、この回は格別でしょう。冒頭から最後まで舞台は夜、それもほとんどは不気味な古い洋館の中の出来事です。私はこの話は「フィルムブックス」で初めて写真入りのストーリーを見ましたが、正直なところ、本編が見られるだろうかと不安でした(笑)。特に台所で友人の女性がクモに襲われる場面は写真で見ても強烈でした。別に「007」シリーズの若林映子さんが怖いというわけではありませんが・・・(笑)。

夜の灯台、明かりに異常が見られるということで、職員が点検に行ったところ、巨大なクモが現れて襲われてしまう。いきなりセンセーショナルな恐怖を味わわせてタイトル画面へ・・・。

万城目たちはパーティーの帰り、考えてみれば彼らの友人が登場する貴重な機会ですね。ここでも一平はムードメーカーぶりを存分に発揮してくれています。道に迷ってしまった彼らはやむなく方向を確認に行くのだが、一平と竹原は底なし沼に落ち、ようやく助けを借りて引き上げられたものの、冬の底なし沼は寒く、震えがとまらない・・・。

近くに明かりが見えるのでとりあえず、一行はその方向へ向かう。木の橋を渡ったり、意外に大変な道だ。たどりついたその洋館はいかにも古いクモの巣だらけの場所だ!万城目は強引に扉をこじ開けて中へ入る。中は意外に広くてとにかくほこりっぽいが、片っ端からろうそくをつけて一晩泊めてもらうことにする。(オソロシヤ〜)

この建物、セットにしては非常によくできていますね。ヨーロッパの古いお城のようで、ドラキュラやフランケンシュタインが出てきてもおかしくなさそうです。中の装飾や置物など、細かい部分にも凝っていて不気味な雰囲気をかもし出します。

二度と作れない?神秘のセット

それにしても本当に不気味な洋館です。久しく人が使っていた形跡がなく、ほこりだらけの上に室内には得体の知れない装飾や小道具が・・・一平が吹くオカリナの笛が何とも不気味に響き渡ります。途中でやめさせられるのも納得です!しかし皆こんな場所で意外にも能天気です。暖炉を使うのはまだしも、勝手にワインを開けたりしたらドロボウでしょう!!薄気味悪がっている中、万城目は、クモに噛まれて死んだ娘がクモに化けて一緒に暮らしたという「クモ男爵」の話を聞かせますが、大不評(当たり前ですね)。

そしてついに不安は的中します。巨大なクモが万城目らの前に現れて驚かせ、必死の思いで撃退します。巨大なクモ・タランチュラは1匹ではありませんでした。熱を出し暖炉の前でうなされる竹原の前にも襲いかかり、水をくみにきた今日子の前にも・・・。

いやあ、本当に怖かったです。暗闇に巨大なクモ、それだけで十分怖いのになぜか特別に怖かった気がします・・・えっ、なぜって?さあ、なぜなんでしょう?(笑)

その場を脱出し一目散に逃げる一行。木の橋が沈んでいく!早く渡らなければ・・・車に乗ってもなお追いかけてくるクモ、万城目がとった行動は・・・。

ラストで朽ちかけて崩れていく洋館、タランチュラの運命をともにしているのでしょうか。あっという間に崩落し、火災になる・・・このシーンですが、よく見ると崩壊する屋敷のアップで崩れ落ちる木を後方から押し出す「人の手」が見えます。「心霊写真」??ではなくて、まあ、写ってしまった、のでしょうね。ビデオでは気づきませんでしたが、デジタルリマスターしたDVDでは隠しきれなかったのでしょうか。そんなこんなで恐怖の話にもピリオドです。

怪現象  幽霊屋敷と巨大グモ・タランチュラ
キーパーソン 竹原らパーティー仲間
解決の糸口 巨大グモの伝説
解決アイテム ナイフ、車
登場怪物 大グモ・タランチュラ

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