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巨大猿ゴロー

もしも、大切なものが巨大化したら

伊豆の山中に暴れまわる猿、
アンバランスゾーンは、
ときに人の大事な絆にも迫りくる

ギャラリー

「ウルトラQ」ストーリー

第2話 五郎とゴロー
放映昭和41年(1966年)1月9日
制作No.7 昭和39年(1964年)12月12日〜12月22日
視聴率 33.4%

[ストーリー] 淡島ロープウェーに巨大な猿が出現!その頃、野猿研究所では甲状腺ホルモンに影響をもたらす青葉くるみが大量に奪われた跡があった。巨大な猿は、そこで働く口のきけない青年・五郎のペットのゴローであった。しかし、五郎は巨大化したゴローに餌を与えるため、大量に食料を盗んで捕まってしまう。由利子はそのとき、取材したイーリアン島に巨大な猿がいたのを思い出し、一計を案じる。五郎は呼び出されゴローにミルクを与えさせる・・・。

ウルトラQ第2話 五郎とゴロー

[寸評] 第1話にゴジラ(ゴメス)を持ってきた次はキングコングです・・・といっても今回は巨大な猿のお話。淡島ロープウェーの美人ガイドさんがナレーション代わりです。そののどかな光景に突如恐怖がやってきます!ロープにぶら下がる巨大な猿が!!ゴンドラは大きく揺れて乗客はパニックに!このとき、よく見るとどさくさにまぎれて後ろのオッサンがガイドさんの胸を触っています・・・!!

ここでオープニングの音楽と石坂浩二のナレーション。「これから30分、あなたの目はあなたの体を離れて、この不思議な時間の中に入っていくのです」このフレーズも初登場です。

ところで今回、もうひとつの注目すべきことがあります。最近のDVD版などでは原作の意図を尊重するとかいう理由ですっかり再現されていますが、以前BSで放送されたときのVTRを見てみると随所に「音声カット」がみられます。そうなのです。この当時の社会現象として、人や職業に対する差別的な表現が実に多くまかり通っていたのです。この話だけでその言葉の種類を数えてみても、人の身体や人種・職業にいたるまで4種類ほどの言葉が挙げられます。

野猿研究所である日、保管していた青葉くるみが荒らされていることに気がつきます。口のきけない青年・五郎はそこに勤めているため、管理責任を問われますが、この青葉くるみには甲状腺に異常をきたす恐ろしい成分を含んでおり、所員は気が気でありません。そこへ先ほどの巨大な猿のニュースを聞きつけ、もしや五郎が兄弟のように可愛がるゴローではないかと危惧する。

毎日新報ではそのニュースの得ダネを狙って関デスクが、万城目たちに飛行機を出させて自ら取材に出かけ、見事に他社に先駆けて写真をゲットし、すっかりご満悦だ。ところで、万城目たちの星川航空って毎日新報と提携しているのですね。だとすれば「由利ちゃん」とはいわば社内恋愛のようなものでしょうか(笑)。海外出張から帰っても上司より先にこちらへ挨拶にいくそうですから・・・!!

五郎とゴローの運命は・・・

その頃、由利子は仕事で南洋の孤島・イーリアン島へ現地の民族風習などの取材に行っていた。彼女が現地で見たものは村で神と崇められる巨大な猿であった。奇しくも日本へ帰ったときそれと似たような巨大な猿が話題になっていると聞いて驚く。

巨大な猿・ゴローはミルクを奪って飲み干します。というより、ただこぼしているだけですが(笑)。牛乳配達のおじさんは何と二瓶正也さん・・・そう、ウルトラマンの「イデ隊員」です。ヒゲ面が何ともワイルドですね〜。

五郎は特に驚いた様子もなく、自然に巨大なゴローに接近します。しかし、今までのようなわけにもいかず、餌には苦心しているようです。そうするうちにいつしか五郎も盗みをしてしまうのです。ただでさえ周囲の偏見が強い中、盗みをはたらいた五郎は村人たちに袋叩きにされます。警察官が到着したとき、「手荒なマネはしなかっただろうな」って、あんたら、見てたんかいっ!!(笑)

飼い主五郎は逮捕され、ゴローは何を思ったか街へ出没します。そして建物を破壊するようになると、いよいよ放ってはおけません。ここで由利子は自らが見てきたイーリアン島での猿を思い出し、一計を案じます。もちろん、デスクの配慮あってのことですが・・・。その計画を実行するだけのために、一時五郎は解放され、ミルクを持ってゴローと束の間の再会を果たします。何も知らない五郎は悲痛な叫びでエンディングを迎えます・・・。

怪現象 猿が巨大化
キーパーソン 五郎青年
解決の糸口 南国の巨大猿
解決アイテム 睡眠薬で眠らせて空中輸送
登場怪物 巨大猿ゴロー

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