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マンモスフラワー・ジュラン

アンバランスゾーンの巨大植物

皇居に出現した巨大な根
想像を絶するその光景に
人々は驚愕した

ギャラリー

「ウルトラQ」ストーリー

第4話 マンモスフラワー
放映昭和41年(1966年)1月23日
制作No.1 昭和39年(1964年)9月27日〜11月中旬
視聴率 35.8%

[ストーリー] 東京のビル街に突如巨大な根っこが出没、何でも地震が局地的に起きているらしい。そのビルにだけ、なぜ?皇居のお堀にも巨大な根が現れ騒ぎになる。それは有史以前の植物の根で、人の血を吸いながら急激に成長をとげているようだ。そしてついにはビルを崩壊させ、巨大な花を咲かせる。対策本部でも処遇をめぐって意見が対立し、緊迫模様・・・果たしてその運命は。

ウルトラQ第4話 マンモスフラワー

[寸評] この回が記念すべき製作第1話。「アンバランス」としての、試行錯誤のスタートで、キャラクター設定も手探りの感があります。一平の「彼女」として「みっちゃん」という人物が登場し、一の谷博士のライバル的な「源田博士」も登場します。この話を見る限り、サブレギュラーとして頻繁に顔を出しそうな気配ですが登場は今回だけ。かわいそうに、一平君、フラれたか・・・(笑)。

冒頭、夜のパトロールをする警察官、静まり返ったビル街の路上に突如、何か盛り上がってくるものが・・・。驚き、悲鳴をあげる警察官!(驚きすぎっ!警官失格です 笑)こういった描写が実に巧みで恐怖感をあおります。

一転して昼間、万城目と一平はあるビルを訪問したところ、内部がひどく荒らされていることに驚き、周囲の人にきいてみると地震があったのだという。近くに住む彼らには何事もきいていないのに・・・一体なぜ?由利子と鉢合わせした2人の由利子との掛け合いはなかなか笑わせてくれます。万城目が鍵をもてあそぶシーンの手つきのぎこちなさや、セリフが棒読みになっているところなど(笑)。最後に一平が茶化すところをみるとやはり万城目と由利子は恋人という設定のようです。

そこへ皇居のお堀に何かが浮いているという噂をかぎつけて彼らが向かってみると、巨大なものが水しぶきをあげて動いている。これはただごとではなさそうだ。群がる野次馬・・・その中に「おいおい、あんまり押すなよ」というあなた、アマギ隊員ではありませんか!?

一の谷博士らの調べで、それはおそらく有史以前の植物が何らかの影響で巨大化したものであることが判明。ビルの地下ではその根っこが蠢いて人の血を吸って成長を続けている。なかなか頑丈で生命力も強そうだ。万城目はそこで根っこに巻きつかれ苦しむ人たちを決死の救出。ゆっくりと接近し、ビール瓶を割って、その破片で根っこを突き刺す!迫真の演技です。救出はしたものの、このままではビルが崩壊してしまう・・・人々が不安におののく。

東京のビル群に巨大な花が

急遽「マンモスフラワー対策本部」が設けられ、一の谷博士、源田博士らがそこにいた。源田博士は、研究のために多少の犠牲はやむを得ないとして、その処理に消極的だ。こんなときに、平和ぼけもはなはだしいですね(笑)。いまどきこんな頭のかたい学者がいるのでしょうか?意見の割れる博士たち・・・一触即発!!しかし、ビルから逃げ遅れた一平とGFの「みっちゃん」を救出しなければという段階になって、ようやく源田博士は意見を改め、その処理に協力してくれた。

その頃ついにマンモスフラワーはビルの壁を突き破り、その巨大な花を咲かせる。都心に咲く巨大な一輪の花。見ていて恐ろしさを忘れてしばしその光景に思わず酔いしれます・・・。源田博士は開発した炭酸ガス固定剤で、枯れさせようという作戦に出る。しかし、どうやって・・・ここでも万城目は自ら危険な役を買って出る。自身のセスナでそれを散布しようというのだ。あれれっ!!でも万城目の後ろで撒くのは博士自身ではありませんか・・・!

事件は解決・・・しかし、ラストのナレーションで、この「アンバランス」ゾーンの世界の怖さを伝えて物語は締めくくります。日常見かけるごく普通の草花でもこのような恐ろしい事態になりかねないという、このシリーズのテーマを明かして・・・。

怪現象 巨大植物の出現
キーパーソン 源田博士
解決の糸口 源田博士の翻意
解決アイテム 炭酸ガス固定剤
登場怪物 マンモスフラワー・ジュラン

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