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冷凍怪獣ペギラ

ペギラとともに、寒波は東京へやってきた

真夏の東京は氷漬け
死の町と化して大パニック
ペギラを倒す方法は?

ギャラリー

「ウルトラQ」ストーリー

第14話 東京氷河期
放映昭和41年(1966年)4月3日
制作No. 15 昭和40年(1965年)4月2日〜4月24日
視聴率 36.8%

[ストーリー] 少年・治夫は父を探すため単身東京へ来ていたが、東京には異常な寒波が襲来して騒ぎになっていた。皆が原因究明に躍起になっているところへ、少年の記事を書くことを決めた由利子はそんな中、万城目から以前南極で見たペギラの話を聞かされる。寒波の原因は気象変動で北極へ住まいを求めたペギラの引越しのための大移動によるものだった。一同はペギミンHを求めて奔走する。

ウルトラQ第14話 東京氷河期

[寸評] 第5話で南極に登場して大いにその存在を示した冷凍怪獣ペギラが再登場です。よりにもよって今度は東京までやってくるというのですから大変!真夏の東京に大寒波が到来します。聞いただけでちょっとおかしくなってしまうような物語ですが、ほろりとさせられる話でもあります。

東京に異常な寒波が襲来!レーダーは凍結し、旅客機は空中で静止して爆発炎上、空港にはツララが垂れ下がるありさま。首都機能はマヒ状態になり、大騒ぎ。

沢村治夫少年は、東京へ出稼ぎに行ったきり戻らない父を心配してはるばる秋田から一人でやってきたのであった。そんな折、由利子が報道カメラのシャッターを切っているところに治夫が呼びかける。からかわれたり、たしなめたり、由利ちゃんには子供の相手が実によく合います。

それにしてもウルトラQには少年がよく登場します。第1話の次郎少年に始まり、浦島太郎、ガラダマを拾った少年、加根田金男、イタチ、でもウルトラマンのホシノ少年役は「鳥を見た」の三郎少年が手中に収めました(笑)。

由利ちゃんは治夫を取材するために空腹の治夫に昼食をおごってあげる。空腹をアピールするかのごとく腹時計で由利子に挨拶。古典的なギャグに思わずほほえんでしまいます。少年の父は昔はゼロ戦のパイロットだったそうです。

突如襲った寒波に万城目たちもストーブを出して寒そう・・・でも一平、由利ちゃんと続くわざとらしいくしゃみ3連発はもっと寒い(笑)。寒波の原因を究明するうち、異常気象による南極の氷が溶け出したためにペギラが移動を始めたなどという仮説を、1年前に南極へ行ってきた万城目は提唱する。ペギラは南極のほかにも北極という寒冷地を知っていたのでしょうか。まして40〜50メートルの身長があるにせよ歩いて地球を半周しようとは・・一体何日かかることやら。しかも方向感覚も持ち合わせるペギラはかなりの高等生物とみてよいでしょう(笑)。

壮絶な戦いの中、悲しい親子の対面

ところで治夫の父は今では宝石泥棒になり下がっていたようだが、なぜか星川航空のセスナの中で居眠りを・・・そんな中ついにペギラは姿を現し、由利子の提言で毎日新報はペギミンHの手配をさせるが、何でもこの非常時になかなか許可が下りないとかでやきもき・・・いつの時代にも行政の悠長さにしびれを切らす光景は見られるものですねえ。

急遽、星川航空に対して日本アルプスにある南極植物研究所への飛行を要請するが、凍結の影響で談話が通じない・・・やむなく車で一行は移動するが途中でペギラの襲撃を受けて車は横転、デスクや由利子は缶詰になるが、わずかな隙間から治夫は脱出、苦労しながらも星川航空にたどり着く。

その頃、星川航空では酔いから覚めた治夫の父が万城目たちに銃をつきつけていた!強引に飛行機を奪って逃走を試みるが、ちょうどそこへ命からがら逃げ込んできた治夫が飛び込んできて、必死の訴えにより治夫の父は自分がその役を務めると申し出る。少年の切実な願いが、ぐれた父親を改心させるという、またしても涙ぐましい展開・・・。空には黒雲が立ち込め、この天候では自分しかその役割は果たせないとまで公言する。こうして元ゼロ戦パイロットである父親は、北アルプスまでペギミンHを取りに行くのであります。しかしやはり、ただではすまされなかった!

一難去って、故郷への列車へ一人で乗り込む治夫。大切な役目を果たしてくれた少年に万城目たちも見送りにきています。複雑な思いをこめた少年の哀愁ただよう表情が何とも印象的です。

怪現象 東京を襲った大寒波
キーパーソン 少年・治夫とその父
解決の糸口 南極での経験則
解決アイテム ペギミンHと人間爆弾
登場怪物 冷凍怪獣ペギラ

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