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火星怪獣ナメゴン

謎の物体にこめられた意味とは

文明への警鐘か、
宇宙のルールか、
とにかくそれはやってきた

ギャラリー

「ウルトラQ」ストーリー

第3話 宇宙からの贈りもの
放映昭和41年(1966年)1月16日
制作No.5 昭和39年(1964年)10月下旬〜11月初旬
視聴率 34.2%

[ストーリー] 万城目と由利子は飛行中、海面に奇妙な物体が落下するのを目撃する。調査の結果それは半年前に打ち上げた火星探査ロケットに積まれたカプセルであった。そこに入っていた金色の物体は悪人の手によって大蔵島まで運び出され、中から火星怪獣ナメゴンが出現。怪獣はすったもんだの末に海水に溶けて解決したが、思いがけないところからもうひとつの物体が出てきて・・・。

ウルトラQ第3話 宇宙からの贈りもの

[寸評] この回はまたSFのきわみといいますか、本当に秀逸なドラマで、見直してみるたびに発見があり深みがあります。まさに「ウルトラQ,ここにあり」ですね。

万城目と由利子は飛行機でデート?なのでしょうか。一応取材らしいですが、緊急の仕事でもないようです。そこへ海の上に落下する物体。パラシュートでふわふわと落ちてきます。一体誰が・・・?小さい物体のようですが、セスナからよく見つけました(笑)。しかしこれを見てすぐに博士や海上保安庁に連絡するのも大げさな気もします。結果的には海水につけておいた方がよかったわけだし・・・。

調査の結果、何とそれは半年前に火星へ向けて打ち上げたロケットが搭載したカプセルだったのだという。それが今頃パラシュートで落下?まさか・・・火星人が??普通に考えたら誰かのいたずらかといいたいところですが。カプセルの写真などを分析する一の谷博士らの学者たち。中には金色のきれいな宝石のような玉が2つ。「しゃれた贈り物だ」なんて、しゃれてる場合じゃないのに・・・。厳重に保管するようにといわれて保管したすぐ後に、偶然にも強盗に金庫を破られる。いくら何でもこの時点ではこっちの方が重大でしょう・・・。

そしてその強盗は星川航空を訪れ、逃走をはかる。万城目は夜は飛べないと拒否するが、札束をぽんと出して銃まで突きつける。隙をみて銃を奪った万城目は強盗と格闘の末、結局は強盗の言いなりになり、大蔵島へ飛ぶ。その格闘の間に、奪っていた金色の玉が事務所の床に転げ落ちる・・・。

強盗は島の洞窟の中で仲間と札束を山分け、しかしそこへ転がったもうひとつの玉が地熱を帯びて巨大化、中から怪獣が出現!!驚いて逃げようとする強盗を怪獣は容赦しない(って、これじゃまるで正義の味方ですね 笑)。その怪獣ナメゴンは、ちょうどナメクジのようにぬめぬめした体、なかなか似合わない鳴き声です。大きく飛び出した目からは怪光線を放ち、強盗を退治!

怪獣の鳴き声に住民からの通報を受けて、万城目たちは島へ向かう。その途中、一平は由利子にペンダントをプレゼントする。真横で万城目は笑っているものの、どんな心境だったのでしょう(笑)。実はそのペンダントの先につけてある金色のものこそが、先ほどの物体なのです!果たして・・・。

熱で大きくなる金色の玉

島では、誰もが怖がって近寄らないという洞窟に、迷う間もなく万城目たちは探索を申し出る。(またまた、命知らずな・・・この前も迷惑かけたばかりでしょっ!!しかも、今度は3人で)そこで由利子は強盗の死体を発見、そして怪獣が・・・。あわてて洞窟を抜け出す。

島中大混乱となりますが、万城目は決死の思いで怪獣を誘導し、海へ誘い出しまんまと罠にかける。一件落着し、万城目たちは一の谷博士と今回の事件を振り返る。宇宙の論理だとか、地球にも落ち度があるとか、「ウルトラセブン」ではさかんに出てきた議論ですが、この当時はさぞかし新鮮に聞こえたことでしょう。そうするうちに、先ほど一平が由利子にプレゼントしたペンダントに異変が起きる。熱でみるみる大きくなっていき、万城目はそれを外へ放り出す・・・。実は拾ったという一平に由利子は「ひどいわ、ひどいわ」って、怖いプレゼントがひどいのか、拾ったもので取り繕ったのがひどいのか、うーん難しい(笑)。果たして巨大になったその玉は・・・。

この回、初めて宇宙人の存在をにおわせる内容となりました。しかもその正体も意図も不明・・・推測だけで話をすすめるという怖さ。しかも現実に謎の物体が落下してきて、中からは怪獣が出現するというので放ってはおけない問題ですね。そして、ラストの収拾のつかない終わり方、とどめをさすかのようなエンディングナレーション・・・絶妙です。題材もストーリーも素晴らしいできばえの一品です。

怪現象 飛来した謎の物体 そこから出現した怪獣
キーパーソン 何も知らず事件に絡んだギャング?
解決の糸口 偶然が重なり怪獣が孵化 真の解決はまだ
解決アイテム 塩水
登場怪物 火星怪獣ナメゴン

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