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隕石怪獣ガラモン

モンスターは、隕石に乗って

地球上を震撼させた
その隕石からはさらに恐ろしい
モンスターへと変貌した

ギャラリー

「ウルトラQ」ストーリー

第13話 ガラダマ
放映昭和41年(1966年)3月27日
制作No.17 昭和40年(1965年)6月
視聴率 36.8%

[ストーリー] 弓ヶ谷に小さな隕石が飛来した。少年が発見したその隕石からは電磁波が出て各地の通信機器に異常をきたす。調査の結果その隕石は地球にはない合金でできていることが判明。そしてその頃、弓ヶ谷には巨大な隕石が飛来して湖水を空にしてしまう。さらにその中からはロボット怪獣ガラモンが出現。先ほどの小隕石は実は電子頭脳で、怪獣を操っていたのだ。

ウルトラQ第13話 ガラダマ

[寸評] ウルトラQを代表する怪獣・ガラモンが登場するこの回は「宇宙からの贈りもの」に続く宇宙人の存在を現実のものとして認識させるSFものでもあります。ウルトラマンに登場するピグモンと同じ容姿ながら、このガラモンは宇宙から送り込まれたロボット怪獣としてなかなか怖い存在です。

問題の始まりは弓ヶ谷に飛来した小さな隕石です。拾った少年の話では実にふわふわとゆっくり落下してきたのだそうです。この回のタイトル「ガラダマ」とは、この地方の言葉で隕石のことをいうのだそうです。ガラダマから出てきたモンスターだから「ガラモン」なのです!

その頃、デリンジャー現象によって各地の通信機器が不通になり、騒ぎになります。そこで急遽、その隕石は東京の物理学教室へ運ばれて調査にかけられます。隕石ならば地球のものではないでしょうから、それがチルソナイトという宇宙の合金でできていたとしても、それ自体は不思議ではないですね。やはりデリンジャー現象の原因はその隕石=ガラダマにあるようです。

そしてついに異変は起きました!弓ヶ谷にさらに巨大なガラダマが飛来し、湖を直撃!遊覧船に乗っていた若い女性2人と運転手は船ごと崖の方へ放り出されます。この運転手、女性を中へかくまっているものの、自らはあきらめて漕ぎ手をやめてしまっているではありませんか!これじゃ、助からないよう〜〜。

ガラダマが湖に直撃するシーンは圧巻です。見る見るうちに湖水はあふれ出し、どんどん蒸発していきます。凄惨な光景をカメラはゆっくりと捉え生々しさを鮮明に描きます。これぞ特撮の真髄!!船に乗っていた女性たちの運命は・・・と気になるところですが、崖にぶら下がるような形で船の中に辛うじて一命をとりとめているようです。運転手は・・・描かれていないので残念ながら湖水と一緒にどこかへ吹き飛ばされたものと思われます。

ダムは死の砂漠となった

女性たちも必死です!SOSを求めようとハイヒールで窓ガラスを割って外に出て崖の外へ声を張り上げます。万城目たちがそれを発見して救出に向かう場面は見ていてもかなりハラハラさせられます。ところで、このときの万城目、非常時だからやむを得ないとはいえ、女性たちを先に上らせて、自分は2人のスカートを見上げながら上ります・・・スミマセン、邪推でした(笑)。

干上がった湖にはガラダマが・・・その中からは怪獣ガラモンが出現!ダムを破壊して暴れます。このガラモンは小隕石からの電磁波でコントロールされているようです。人類が怪獣に立ち向かうには・・・「ウルトラQ」についてまわる命題ですが、一の谷博士らの発案により辛うじて窮地を脱します。

ガラモンの造形も見事ですね。「ピグモン」の先祖ともいうべき容姿ながらロボットとしての効果音と動作、倒れるときのヨダレと実に印象深く、この当時初めてテレビで見た人は相当な衝撃を受けたに違いありません。本当に地球が危険になった錯覚に陥ったとしても不思議はありません。

しかし、一体何者がどうやって・・・宇宙人は本当にいるのか・・・こういったことを彷彿とさせ、今後の長いウルトラシリーズにおいて頻繁に登場する宇宙人襲来のはるかな先駆けともなるお話でした。そういえばこの回では「ガラモン」という名前は登場しませんね。エンディングでも「モンスター」としか言っていませんが、不気味なエピソードを残してまた次回にその名を明かすことになります。この回と次のペギラの回、最高の視聴率を記録していますね。ウルトラQでも代表作といえるこの2話、非常に納得です。

怪現象 謎の電磁波と隕石(ガラダマ)
キーパーソン 一の谷博士
解決の糸口 隕石からの電磁波
解決アイテム 電波遮蔽網
登場怪物 隕石怪獣ガラモン

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